ChatGPT WorkとClaude Cowork比較【2026年7月】どちらを選ぶか
「ChatGPT Workを3日使った。確かに速い。でもCoworkのほうがファイル処理が圧倒的に深い。結局両方課金しそうで笑えない」。Anthropicのモバイル・Web対応発表から2日後、HackerNewsのスレッドにそんな投稿が流れた(HackerNews: ChatGPT Work and ChatGPT Classic, July 2026)。
2026年7月9日、OpenAIがChatGPT Workを正式リリースした。AIエージェントが数時間かけて複数のアプリをまたいでタスクを完結させる製品だ(Bloomberg, July 9, 2026)。Anthropicがその2日前、7月7日にClaude CoworkをモバイルとWebに拡大し、PCを閉じてもタスクが走るクラウド実行に対応したばかりだった(Claude Blog「Cowork on web and mobile」, July 7, 2026)。
2つの「仕事AIエージェント」が同じ週に出揃った。どちらを選ぶか。実用者として判断する。
- ChatGPT WorkとClaude Coworkのどちらを試すか迷っているビジネスパーソン
- AIエージェントを使い始めたいが月額コストを比較したいフリーランス・個人事業主
- 両製品を並行検討中のIT担当者・PM
7月に何が起きたか
Claude CoworkはAnthropicが2026年1月にデスクトップ限定でリリースし、4月に正式GA(一般提供)した自律型エージェントだ(関連記事: Claude Cowork正式リリース)。デスクトップ版はPC上のファイルを直接操作でき、ブラウザも制御する。利用データによれば、90%以上のタスクはソフトウェア開発ではなく一般業務で、最多が「業務プロセス整理(33.4%)」、次が「コンテンツ作成(16.4%)」だった(VentureBeat, July 7, 2026)。
OpenAIがChatGPT Workで対抗したのは、まさにその「一般業務」領域だ。Codexとの統合により、Work・Chat・Codeの3機能が1つのアプリに集約された(BNN Bloomberg, July 9, 2026)。起点はClaude Cowork GAから約3ヶ月。「OpenAIがCoworkを意識したリリース」という見方が技術メディアで多く出た(The New Stack, July 2026)。
価格比較:ChatGPT Workの「無料でTerra」は破格か
最初に数字を並べる。
Claude Cowork
- Proプラン: 月額20ドル(Coworkはデスクトップ限定、背景実行なし)
- Maxプラン 5x: 月額100ドル(モバイル・Web・背景実行・スケジュール実行)
- Maxプラン 20x: 月額200ドル(上限20倍)
ChatGPT Work
- Freeプラン: 0ドル(GPT-5.6 Terraが利用可)
- Plusプラン: 月額20ドル(Sol選択可)
- Proプラン: 月額200ドル(4エージェント並列)
- BusinessとEnterprise: 別途見積もり
驚くのはFreeで「GPT-5.6 Terra」が使える点だ。TerraはOpenAIが「GPT-5.5クラス相当の品質を半額で」と説明するミッドティアモデルで、API価格は入力1Mトークン2.5ドル(FinOut, 2026)。無料でその能力を使って業務タスクを実行できる。
一方Claude CoworkはProプラン(月額20ドル)から始まるが、背景実行(PCを閉じてもタスクが走る機能)・モバイル・Webという主要機能はMaxプラン(月額100ドル〜)が先行する。「Coworkを本格利用したいがProでは機能が足りない」という利用者の声が出ている(betterclaw.io, 2026)。
機能比較:決定的に違う3つのポイント
1. ローカルファイル操作
Claude Coworkのデスクトップ版は、PC上のファイルを直接読み書きできる。ExcelやWordの大量処理、フォルダ構造ごとの整理、ブラウザの自動操作。これらはすべてデスクトップ上で動く。ChatGPT Workは接続したクラウドアプリ(HubSpot、Gong、Slack、Google Drive等)を中心に扱う設計で、ローカルファイルへの直接アクセスは限定的だ(FindSkill.ai, 2026)。
手元に1000件のExcelファイルがある経理担当者にとって、これは決定的な差だ。
2. 外部アプリ連携数
ChatGPT Workは1,400以上のアプリをコネクタとして持ち、タスク実行中に「@HubSpot」のように呼び出せる(DigitalApplied, 2026)。SaaS中心の職場ではこの厚みが刺さる。CoworkはMCP(AIエージェントがツールを呼び出す通信規格)連携を軸にするが、コネクタ総数ではWork優位だ。
3. モバイル対応状況(2026年7月時点)
Claude Coworkのモバイル・Web対応はMaxプランが先行しており、Proへの展開は「数週間以内」とされている(Testingcatalog, 2026)。ChatGPT WorkはリリースからWebとモバイルに同時対応済みで、全プランで使える。「スマートフォンから指示して外出先でタスクを動かす」という用途では、現時点でChatGPT Workが一歩リードしている。
実ユーザーの声——現場からの報告
ChatGPT Work登場直後のHackerNewsとRedditでは、具体的なユーザー比較が続いた。
「Workは速いが浅い。Coworkは遅くても深い」。複数ユーザーが指摘するのは実行の「深さ」だ。ChatGPT Workは接続アプリから素早く情報を集めて成果物を出す。Claude Coworkはローカルファイルを丁寧に読み込みながら複雑な処理を自律で行う。スピードと精度のトレードオフが出やすい(Michael Tsai Blog, July 10, 2026)。
「ChatGPT WorkのUIが複雑すぎる」。あるユーザーは「チャットがサブペインの中に埋もれた」と批判した。Codexと統合された新UIはChat・Work・Codeを1アプリに収めるが、純粋にチャットしたいユーザーには「使いたいものがどこにあるかわからない」という混乱を生んでいる(Michael Tsai Blog, July 10, 2026)。
「Cowork、Maxを払う価値はある。でもProで十分な人には100ドルは高い」。VentureBeatの取材でもAnthropicの利用データが示すとおり、Coworkの主な用途は一般業務だ。エンジニア以外のビジネスユーザーが月額100ドルを払うかどうかが課題になっている(VentureBeat, July 7, 2026)。
「無料でTerraが使えるChatGPT Workは、まず試せる強み」。価格比較サイトやユーザーが共通して挙げるChatGPT Workの強みは無料枠の厚さだ。課金なしで試して体感できる入口はAnthropicにない(CheckThat.ai, 2026)。
どちらを選ぶか:推奨シナリオ
判断基準を整理する。
Claude Coworkが向いているケース
- PC上のローカルファイルを大量処理したい(契約書、Excel、フォルダ整理)
- 長文の執筆・編集・構造化が主な用途
- デスクトップアプリで腰を据えた自律タスクを走らせたい
- すでにClaude Sonnet 5やClaude Codeを使っている開発者・ライター(関連記事: Claude Sonnet 5のアジェンティック機能ガイド)
ChatGPT Workが向いているケース
- HubSpot、Slack、Google Driveなどのクラウドアプリを中心に業務を動かしている
- 無料でまず試してみたい、または月額コストを抑えたい
- モバイルからすぐ使い始めたい
- 営業資料・デッキ・レポートなど「仕上がった成果物」を素早く出したい
複数の比較レビューで繰り返し言及される使い分けパターンとして、「軽いタスクや成果物の素組みはChatGPT Work(無料)、深い分析・長文・ファイル処理はClaude Cowork(Pro〜Max)」という組み合わせがある(usecarly.com, 2026)。ただし両方課金すると合計120ドル以上になる点には注意が必要だ。
Claude Coworkはモバイル展開が完了し、Proへの機能拡充が続く。ChatGPT WorkはProプランの並列4エージェント機能などを武器に企業向け展開を加速している。どちらが「仕事AIエージェントの標準」になるかは、今後3〜6ヶ月で見えてくる。
| 項目 | ChatGPT Work | Claude Cowork |
|---|---|---|
| 無料枠 | あり(Terra利用可) | なし |
| 最低有料プラン | Plus 月額20ドル | Pro 月額20ドル |
| 背景実行 | 全プランで可 | Max(100ドル〜)が先行 |
| ローカルファイル操作 | 限定的 | デスクトップ版で可 |
| 外部アプリ連携 | 1,400以上のコネクタ | MCP連携中心 |
| モバイル対応 | 全プラン対応 | Max先行、順次展開 |
| 使用モデル | GPT-5.6(Sol/Terra/Luna) | Claude Sonnet 5 / Opus 4.8 |
AIエージェント選びで迷ったら
Claude CoworkとGPT-5.6の詳細仕様を各ガイドで確認できる。自分の用途に合う一択を絞るための参考にしてほしい。
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本記事の内容はOpenAI公式発表、Anthropic公式ブログ、Bloomberg、VentureBeat、BNN Bloomberg等の報道および各種比較サービスの情報に基づく。2026年7月12日時点の情報であり、各プランの価格・機能・展開状況は変更される可能性がある。為替変動により日本円での費用は異なる。