メインコンテンツへスキップ
AI News 17分で読める

Claude Code 5月アップデート|/ultrareview・/recap・プッシュ通知完全ガイド

この記事はこんな人におすすめ
  • Claude Codeを日常的に使うエンジニア・フリーランス
  • /ultrareviewを試したい、または試して混乱した方
  • モバイルからClaude Codeをコントロールしたい方

「セッションに戻ったとき、どこまでやったか全部忘れてた」。長丁場の作業にClaude Codeを使うエンジニアなら一度は経験する状況だ。Redditでも「長いセッションのコンテキスト管理どうしてる?」というスレッドが繰り返し立つほど、途中離脱と復帰のロスは長年の痛点だった。

4月中旬から5月にかけて、AnthropicはClaude Codeに「長時間・高リスク作業を前提にした機能群」を集中投下した。目玉は/ultrareviewだ。本番マージ前にクラウドで最大20体のバグハンティングエージェントを展開する研究プレビューで、並走して/recap、モバイルプッシュ通知、/focusclaude project purgeが加わった。4月初旬のアップデートが「機能の発見しやすさ」を整えたとすれば、今回は「長丁場の作業環境」を整備しに来た形だ。

/ultrareview:本番マージ前にエージェント群がバグを狩る

v2.1.111でリリースされた/ultrareviewは、既存の/reviewとアーキテクチャが根本的に違う。ローカルで1エージェントが走る/reviewに対し、/ultrareviewはAnthropicのクラウド上で最大20体の専門エージェントを並列展開する。

仕組み:並列エージェントが差分を多角度で精査

実行すると確認ダイアログが開き、対象ファイル数・行数・残り無料枠・推定コストが表示される。承認するとバックグラウンドタスクとして起動し、ターミナルは即座に解放される。クラウド上では2フェーズで処理が進む。

Findフェーズ:エージェント数は差分規模に応じて動的に決まる(標準PRでデフォルト5体、大規模変更で最大20体)。各エージェントは全差分を受け取りながら異なる「専門」を担う。あるエージェントは競合状態と並行処理を追い、別のエージェントはSQL注入と入力検証を精査し、さらに別のエージェントはモジュール境界のエラーハンドリングを診る。

Verifyフェーズ:Findで上がった候補を別の検証エージェントが独立して再現を試みる。再現できない報告は最終レポートから除外される。Anthropicの公式発表では誤検知率1%未満としている。

実際にどんなバグが見つかるか

Anthropicが公式で挙げる典型例は2つだ。

1つは「1行の認証変更がログインフローをサイレントに壊す」ケースだ。単一ファイルだけ見れば無害でも、認証フロー全体を追うと問題が浮かぶ。

もう1つはZFS暗号化リファクタリングの型ミスマッチで、同期のたびにキーキャッシュが消去される致命的なバグだ。

11,000行規模のボイスコールPRの実用レポートでは、GitHub Copilotが8件を検出した同じコードに対して/ultrareviewが11件を報告し、Copilotが見逃したクロスモジュールの競合状態を含む3件が追加で見つかっている(出典:SitePoint、2026年4月)。

落とし穴:クラッシュでも無料枠は消費される

機能の設計は優れているが、初期ユーザーが直面した問題は深刻だ。公式仕様では「リモートセッションが開始した時点でカウントされる」ため、クラッシュやタイムアウトで結果がゼロでも1回分消費される。

GitHubには発売直後から複数のIssueが報告されている。

  • Issue #53455:「同じPRで3回連続クラッシュし、無料枠3回が全消費。出力はゼロ」
  • Issue #54812:Verifyフェーズ途中でタイムアウト。$37の課金が発生したが結果は何も返ってこなかった
  • Issue #49882:「Claudeが指示した手順でブランチを修正したら、今度は別ブランチに向けてレビューが走り2回分を消耗した」
  • Issue #50029:50万行超の差分に対してfindings: []が返り、無料枠が2回減算(同一PRに対し2回試行)。エラーメッセージなし

Anthropicはこれらの問題を認識しており、複数のIssueがクローズされている(重複判定のため)。現時点での実用指針は「認証、データマイグレーション、並行処理の複雑なPRなど、本当に重要なマージ前だけに使う」だ。500K行超の巨大差分は現状信頼性が低い。

/recap:2時間後に戻っても「どこまでやったか」がわかる

「You leave a session for 2 hours. You come back. You forgot where you were. Type /recap.」X(Twitter)ユーザー@JustAnotherPMはこの機能をこう要約した。多くのClaude Codeユーザーの共感を集めたツイートだ。

v2.1.108で導入された/recapは、セッション全体の会話履歴を読み取り、進行状況の一行サマリーを生成する。自動トリガーの条件は次の2つが同時に揃った場合だ。

  1. 最後のターン完了から3分以上経過
  2. ターミナルのフォーカスが外れている状態

3ターン未満のセッションでは起動せず、同じセッションで連続2回表示されることもない。手動で呼びたいときは/recapを打つだけでよい。/configからSession recap設定をオフにすれば無効化できる。

モバイルプッシュ通知:端末を離れながら重い処理を任せる

v2.1.110で追加されたプッシュ通知は、Remote Control機能と連携する。Remote Controlとは、claude.aiやClaudeモバイルアプリからローカルのClaude Codeセッションをリモート操作できる機能で、v2.1.51から提供されている。「テストを流しておいて、終わったらスマホに通知して」という使い方が数行の設定で実現する。

X(Twitter)ユーザー@v_shakthiの言葉が端的にまとめている。「重い処理をターミナルで起動して、その場を離れ、Claudeが入力を求めるときや処理が終わったときにスマホで通知を受け取れる。画面を凝視したり進捗を何度も確認したりしなくて済む」(出典)。

設定手順:

  1. Claude公式モバイルアプリ(iOS/Android)をインストール
  2. Claude Codeと同じアカウントでサインイン
  3. OS通知許可プロンプトを承認
  4. ターミナルで/configを開き、Push when Claude decidesをオン

通知が届くのは「長時間タスクの完了時」と「Claudeが判断を仰ぎたいとき」の2ケースだ。Pro・Max・Team・Enterprise対応。APIキーのみの接続は非対応。

/focus と claude project purge:Claude Code 2026年5月追加コマンド

/focus:最終回答だけを表示するモード

/focusはv2.1.110で導入され、同バージョンでCtrl+Oから分離された。フォーカスモードをオンにすると、ツール呼び出しや思考ステップなど中間処理がすべて非表示になり、Claudeの最終回答のみが表示される。

ただしGitHub Issue #50894によると「モデルがツール呼び出し間のステータス更新と最終回答を区別しない」ため、本来ユーザーに伝えるべき内容が消えるケースも報告されている。信頼してジョブを回しきりたいときに使い、重要な判断が発生しうる作業では通常表示が無難だ。

claude project purge:プロジェクト履歴を一括削除

v2.1.126(2026年5月1日)で追加されたコマンドだ。claude project purge [path]を実行すると、対象プロジェクトのトランスクリプト・タスク・ファイル履歴・設定エントリが削除される。

claude project purge ./my-project          # 確認プロンプトあり
claude project purge ./my-project --dry-run  # 削除内容の事前確認
claude project purge --all                  # 全プロジェクト一括

--dry-runで何が消えるかを先に確認できる点は親切な設計だ。

Claude Code xhigh effort:Opus 4.7でのデフォルト設定変更と使い方

Opus 4.7のリリースに合わせて、Claude Codeのeffort levelにxhighが加わった。highmaxの中間に位置し、v2.1.111以降ではOpus 4.7使用時のデフォルトになっている。

Effort特徴
highトークン使用とインテリジェンスのバランス
xhighAnthropicによれば、ほとんどのコーディング・エージェントタスクで最良の結果。Opus 4.7の実質デフォルト
max最も深い推論。コスト増の割に精度向上が頭打ちになる場合がある

maxは現セッション限定で有効(セッション終了でリセット)。xhigh以下はセッションをまたいで維持される。切り替えは/effort xhighで即時反映する。

プロンプト内にultrathinkと書くと、セッションのeffort設定を変えずにそのターンだけ深い推論を要求できる。「think hard」は通常テキストとして処理されるため認識されない。

/ultrareview vs GitHub Copilot・Cursor BugBot・CodeRabbit 比較

/ultrareviewの位置づけを理解するには競合との比較が助けになる。

GitHub Copilot Code Reviewはエージェント型アーキテクチャ(2026年3月より)でPRワークフローに組み込まれる。2026年6月1日からGitHub Actions分を消費する課金モデルに変わる。検証フェーズは持たない。

Cursor BugBot(2026年4月リリース)はIDE統合で通常$40/ユーザー/月前後。解決率は70%超まで改善されており、開発者が主導する視覚的なレビューを好むチームに向く。

CodeRabbitは現在最も広く使われているAIコードレビューツールで200万以上のリポジトリに接続済み。$12〜24/開発者/月で提供(2026年5月時点)。実世界のランタイムバグへの精度は約46%とされる(出典:CodeAnt AI調査、2026年)。

/ultrareviewの差別化はVerifyフェーズにある。「報告された全バグが独立して再現済み」という保証は他ツールにはなく、ノイズを最小化した代わりに検出漏れが増えるトレードオフを取っている。

/ultrareview利用前の確認事項
  • /extra-usageで課金設定が有効か確認する(オフだと実行不可)
  • クラッシュ・タイムアウトでも1回分消費される仕様は変更されていない
  • Zero Data Retention・Bedrock・Vertex・Foundry環境では使用不可
  • 50万行超の巨大差分は現状タイムアウトのリスクが高い
  • コードがAnthropicのサーバーにアップロードされる点を社内ポリシーで確認すること

Claude Code関連の最新情報はAnthropicの公式ドキュメント code.claude.com/docs と GitHubリポジトリのChangelogで随時更新されている。

詳しく見る

関連記事


本記事の情報は2026年5月3日時点のものです。料金・仕様・プラン対応状況はAnthropicの公式サイトで最新情報を確認してください。/ultrareviewは研究プレビュー段階であり、仕様は予告なく変更される場合があります。

Share