DOOM Dark Ages Revelations レビューまとめ|86点の傑作DLCとid Software激震
- 『DOOM: The Dark Ages』の拡張DLCを買うか迷っている方
- レビュー各誌の評価と初期不具合の状況をまとめて知りたい方
- id Softwareのレイオフ報道と今後のシリーズ展開が気になる方
- Game Passで遊べるかどうか確認したい方
「id Softwareの才能と技術力の祝祭になるはずだったものが、いまは葬式のように感じられる」。拡張の配信直後、あるレビュアーはそう書いた(TheGamer)。
DLCそのものの評価は高い。OpenCritic平均86点、批評家の94%が推奨。Steamレビューは「非常に好評」で、同時接続プレイヤーは約14,000人と、本編発売以来はじめての大きな盛り上がりを見せた(TheGamer)。それなのに祝えない。配信とほぼ同じタイミングで、開発元のid SoftwareがXboxの大量レイオフで人員を大きく失ったと報じられたからだ。
2026年7月7日(現地時間)に配信された『DOOM: The Dark Ages | Revelations』の評価を、レビュー各誌とユーザーの声をもとに整理する。先に結論だけ書いておくと、本編を持っていてDOOMの戦闘が好きなら買いだ。迷う要素は、本編未所持の場合の初期投資と、発売初週にあった不具合の2つに絞られる。電脳狐影自身はまだプレイできていないため、「自分が遊んだ感想」ではなく、複数のレビューから見えてきた本作の輪郭と、買う前に知っておくべき周辺事情をまとめた。
基本情報
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 配信日 | 2026年7月7日(現地時間) |
| 開発・販売 | id Software / Bethesda Softworks |
| 対応機種 | PS5 / Xbox Series X|S / PC(Steam、Xbox on PC) |
| 価格 | 単体19.99ドル(米国価格)。Premium Editionに同梱、Premium Upgradeは34.99ドル |
| Game Pass | 本編はGame Pass収録。Revelations自体は対象外(別購入が必要) |
| ボリューム | 10〜12時間(キャンペーン約6割。残り約4割はクリア後に解放されるエンドゲーム) |
| 前提 | 本編『DOOM: The Dark Ages』が必要 |
出典: Slayers Club(公式)、The FPS Review、GAMES.GG
内容は6つの新レベルに加え、拠点となる煉獄「Purgatory」を探索する構成。Purgatoryはメトロイドヴァニア的な設計で、新アビリティや鍵を入手するたびに行ける場所が広がり、キャンペーン中に何度も再訪することになる(The FPS Review)。初代DOOMを思わせるレトロ調レベルも収録されている。
評価点:チェーンスピアが戦闘を作り変えた
レビュー各誌がそろって褒めているのが、新武器「チェーンスピア」だ。
| 媒体 | 評価要旨 |
|---|---|
| DualShockers | 「フランチャイズ史上もっとも爽快な戦闘のひとつ。今年最高のシューターキャンペーンのひとつ」 |
| TheGamer(総評) | OpenCritic 86点・批評家推奨94%。「本編キャンペーンより出来がいい」との声も |
| Steamユーザー | 「非常に好評」。同時接続約14,000人と本編発売以来の賑わい |
| GameFront | 「Xbox崩壊の論争に沈む、静かな傑作」 |
出典: DualShockers、TheGamer、GameFront
チェーンスピアは単なる追加武器ではなく、突き・斬撃・叩きつけ・投擲・軌道(オービット)の5つのアクティブアビリティを持ち、それぞれに強化ツリーが用意された、ひとつの戦闘システムとして設計されている(The FPS Review)。本編で「パリィシステムがすべてをスローダウンさせる」と不満を漏らすプレイヤーがいたのに対し(LevelUpTalk)、Revelationsではチェーンスピアで空中戦とスピードが戻ってきたと評されている。
DualShockersのMaddie Fisher記者はこう書いた。「一度ハマって、感覚をつかみはじめたら、これと同じ手触りのシューターは市場のどこにもない」(DualShockers、2026年7月9日)。
ボリューム面も強気だ。『DOOM Eternal』の拡張だったThe Ancient Gods第1部・第2部の合計(約10〜11時間、合計39.98ドル)を、Revelationsは単体19.99ドルで上回る(GAMES.GG)。前作DLCを両方買った身からすると、この価格設定は素直に良心的に見える。
課題:初日のクラッシュ祭りとキーバインド問題
手放しでは褒められない。配信直後のPC版ではクラッシュ報告が相次ぎ、Steamフォーラムには「Constant Crashes」「Crashes, crashes, crashes」といったスレッドが立った。ブルースクリーンに至ったという報告まである(Steam Community、PixelNitro)。
さらに厄介だったのが操作まわりだ。チェーンスピアの新アクションの一部が既存のボタン割り当てに自動で乗らず、手動でキーを割り当て直さないと発動しないという、直感に反する仕様が批判された(GameFront)。DualShockersも「チェーンスピアは機能が多すぎて、キーボードでの割り当てが窮屈になる」と指摘している。
戦闘中に死ぬと壁の向こうにリスポーンして進行不能になるバグもあった。これらはすでにHotfix 1で修正済みだ(TwistedVoxel)。ストーリー面の評価も割れており、DualShockersは「物語と設定の掘り下げは平板で、カットシーンのテンポも悪い」と手厳しい。撃つのが楽しければ物語は二の次、というプレイヤー向けの作りであることは覚悟しておきたい。
影の主役:id Softwareを襲った大量レイオフ
このDLCの評価を語るうえで避けて通れないのが、配信直前に報じられたid Softwareの人員削減だ。
Xboxの大規模レイオフの一環として、id Softwareでは136人が解雇されたと報じられた。内訳はテキサス州リチャードソンのオフィスで96人、同拠点に属するリモート勤務者が40人(Game Developer、Insider Gaming)。当初の報道は「スタッフの約半数」だった。ただし2025年12月時点の従業員数は約185人とされており、136人をそのまま当てはめれば7割を超える。この計算を指摘する報道もある(ixbt.games)。数字は報道ベースであり、Microsoftからの公式な内訳発表はない。
この規模の削減が事実なら、id Softwareが単独でこの規模の新作を作る体制は当面失われる。TheGamerは「Revelationsがid Softwareの最後の大型リリースになるかもしれない」と書いた。冒頭の「葬式」という言葉は、この文脈から出てきたものだ。一方で別のレビュアーは「丁寧に作られたのが伝わってくる。フランチャイズ全体への、究極のラブレターだ」と、締めくくりの雑な仕事ではないことを強調した(TheGamer)。
Xboxのファーストパーティを巡る混乱は今年ずっと続いているテーマで、Starfield PS5版の展開やForza Horizon 6の日本ローンチの記事でも触れてきた。良いゲームが出ることと、作った人たちが報われることは、残念ながら別の話になりつつある。
光と影
光
- チェーンスピアの完成度: 5アビリティ+強化ツリーで戦闘システムそのものを拡張
- 価格対ボリューム: 10〜12時間で19.99ドル。前作DLC2本合計より安くて長い
- メトロイドヴァニア型ハブ「Purgatory」: 探索の再訪価値がある新構造
- レトロ調レベル収録: 初代DOOM風の高速戦闘が味わえる
- OpenCritic 86点・Steam「非常に好評」: 本編(Metacritic 83点)を上回る声も
影
- 初日のクラッシュ・進行不能バグ: Hotfix 1で修正済みだが初週は荒れた
- キーバインドの不親切: 新アクションの一部は手動割り当てが必要だった
- 物語は平板: 設定の掘り下げとカットシーンの評価は低め
- 本編が必須: 単体では遊べない。本編込みだと初期投資が大きい
- 開発元の先行き: レイオフ報道により、シリーズの今後は不透明
買うべきか
本編を持っていてDOOMの戦闘が好きなら、迷う理由はほぼない。批評家の94%が推奨し、値段はDLC2本分の内容で1本分。Hotfix 1で初日の大きな不具合も潰れた。
本編を持っていない人は少し計算が要る。本編はGame Passに含まれているので、Game Passで本編を遊び、気に入ったらRevelationsを単体購入(19.99ドル)するのが初期投資を抑えるルートだ。注意したいのは、発売前には「Game Passなら拡張も追加費用なし」とする報道があったものの、発売後の案内ではRevelations自体はGame Pass対象外で別購入が必要とされている点だ(PixelNitro)。加入前に自分のストアで最新の表記を確認してほしい。7月のGame PassはPalworld 1.0も控えており、加入月としては悪くない。
電脳狐影自身の判断を書いておく。本編のパリィ中心の戦闘には正直ピンと来ていなかったが、「空中戦とスピードが戻った」というレビューの一致ぶりで気持ちが変わった。自分ならGame Passで本編に入り直し、Revelationsは単体で買う。そして週末にキャンペーンだけ一気に走る。クリア後のエンドゲーム4割はきっと積む。それでいいと思っている。10時間強で終わる高密度なキャンペーンは、プラグマタのときにも書いたが、大作を積みがちな社会人ゲーマーにはむしろ強みだ。
買うにせよ様子見にせよ、購入ボタンを押す前に直近のユーザーレビューを1ページだけ流し見してほしい。発売初週のクラッシュ報告と、パッチ後の評価は別物だ。
本記事は2026年7月11日時点の公開情報、レビュー各誌、Steam・公式フォーラムのユーザー投稿をもとに構成しています。価格・仕様・パッチ内容・Game Pass対応状況は執筆時点の報道に基づくもので、変更される場合があります。表記価格は米国ストア価格(現地通貨)です。id Softwareの人員削減に関する数値は報道ベースであり、公式発表による確定値ではありません。「DOOM」はid Software LLCの商標または登録商標です。「PlayStation」はソニー・インタラクティブエンタテインメントの登録商標、「Xbox」「Game Pass」はMicrosoft Corporationの登録商標、「Steam」はValve Corporationの商標または登録商標です。本記事は個別の購入を推奨・否定するものではなく、各レビュー媒体の評価と公開情報を整理したものです。
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