マーベル闘魂レビューまとめ|PS5は好評、Steam版は43%の賛否両論
- マーベル闘魂を買うか迷っている方
- PS5版とSteam版のどちらを選ぶか判断したい方
- Steamの「賛否両論」評価の中身を知りたい方
- 格闘ゲーム初心者でも遊べるか気になっている方
「Such a fun game. of course Sony has to ruin everything.(めちゃくちゃ面白いゲームだ。もちろんソニーが全部台無しにするわけだが)」
Steamに投稿されたこのレビューが、『MARVEL Tōkon: Fighting Souls』の現状を一行で言い切っている(Gamereactor、2026年8月7日)。ゲームは面白い。ただしPC版は動かない。
2026年8月7日(日本時間)に発売されたアークシステムワークス開発の4対4タッグ格闘ゲームは、発売から2日経った8月9日時点でもSteamレビューが好評率43%の「賛否両論」に沈んでいる。しかし否定レビューの中身を読むと、その多くはゲームデザインへの不満ではない。この記事では、レビュー各誌とユーザーの評価を整理して、どの機種でいつ買うべきかの判断材料をまとめる。
基本情報と参戦キャラクター
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 発売日 | 2026年8月7日(日本時間、北米は8月6日) |
| 開発 | アークシステムワークス |
| 販売 | PlayStation Publishing LLC(PlayStation Studios、マーベル・ゲームズと共同制作) |
| 対応機種 | PS5 / PC(Steam、Epic Games Store) |
| 価格(税込) | スタンダード 7,980円 / デジタルデラックス 10,480円 / アルティメット 11,980円 |
| ジャンル | 4対4タッグ制対戦格闘 |
| 参戦キャラ | 20体(発売時点) |
| PC最低スペック | Windows 11 64bit / Core i5-8400 または Ryzen 5 1600X / RAM 16GB / RTX 2060 6GB または RX 6600 XT 8GB / ストレージ27GB |
出典: ファミ通、Steam ストアページ
発売時のロスターは20体。5つのチームに分かれている(Green Man Gaming)。
| チーム | キャラクター |
|---|---|
| Amazing Guardians | スパイダーマン / ミズ・マーベル / スター・ロード / ペニー・パーカー |
| Fighting Avengers | キャプテン・アメリカ / アイアンマン / ハルク / ブラックパンサー(シュリ) |
| Unbreakable X-Men | ストーム / マジック / ウルヴァリン / デンジャー |
| Knights of Doom | Dr.ドゥーム / マグニートー / グリーンゴブリン / カーネイジ |
| Samurai Outriders | ゴーストライダー(ロビー・レイエス) / ブレイド / ロキ / デッドプール |
チームで体力バーを1本共有し、アシストボタンで控えのメンバーが自動的に適切な行動を取る。最大64人が入れるオープンロビーも用意されている。発売後にはYear 1 キャラクター&ステージパスで4体の追加キャラが予定されている。
ゲーム内容の評価は高い
まず押さえておきたいのは、ゲームそのものの評価だ。
IGNのレビューは執筆時点で「in progress(進行中)」だが、既に公開されている部分では「gorgeous action(華やかなアクション)」「fantastic roster(素晴らしいキャラクター陣)」、そしてタッグ格闘への独自の解釈を強みとして挙げている。結論として「Tokonはマーベル格ゲーの系譜を継ぐ資格がありそうだ」と書いた(Metacritic)。
Metacriticのメタスコアは8月9日時点でまだ算出されていない。スコア表示には4件以上のレビューが必要だが、掲載されているのはIGNの1件のみ。格闘ゲームはオンライン対戦の検証に時間がかかるため、レビュー保留そのものは珍しくない。
ユーザースコアのほうは43件の評価で7.7点。内訳は肯定30件、賛否分かれる4件、否定9件で、「Generally Favorable(おおむね好評)」の区分に入っている。Steamの43%とは正反対の数字だ。この乖離が何を意味するかは後述する。
日本語圏のプレイヤーの声も見ておく。
noteのしゅうそく氏は発売当日のレビューで、初心者への配慮をこう書いている。「ボタン連打さえしていればしっかりコンボにしてくれるので、小難しい練習なしに、格闘ゲームの醍醐味である”駆け引き”を初心者のうちから楽しめる」(note、2026年8月7日)。ビジュアルについても「アニメ調ではあるものの、3Dっぽさがちゃんとあって、動きをより滑らかに表現するのに長けている」と評価している。
オープンベータをプレイした霜月レイ氏の記録も具体的だ。「攻撃ボタンは弱中強の3つ。スト6のモダンと一緒だ」「ボタンをポチポチ押しているだけでコンボになる。さすがに入れ込みすぎると確反を貰うが、何も知らない状態でとりあえずのコンボが出来るのが非常に良い」(note、2026年7月28日)。
補足しておくと、「モダン」は『ストリートファイター6』の簡易操作モード、「確反」は攻撃を防がれた後に確定で反撃を受けることを指す格闘ゲーム用語だ。要するに、雑に振っても形になるが、振りすぎると咎められる設計になっている。
同氏は『ストリートファイター』『東方』『ギルティギア』のキャラを引き合いに出して「これらのキャラをこのゲームでは一度に使える」とも書いている。マーベルのオールスターが1画面に4人並ぶ設計は、それ自体がフックになっている。
不満点も、ゲーム側にある
好意的な評価者も手放しで褒めているわけではない。
しゅうそく氏は操作系にはっきり不満を書いている。「正直必要なボタンが多い」「ボタンか指どちらかが足りなくなる」。4人チーム制でアシストや交代を扱う以上、ボタン数が増えるのは構造的な問題だ。
霜月レイ氏も「コンボ中の空中ジャンプに全然慣れなかった」「私はタイランコマンドがクソ苦手なのである。全然出ない」と正直に書いている。タイラン(タイガーニー)コマンドは、必殺技コマンドの最後に上方向を足して空中技を地上すれすれで出す入力のことで、格ゲー経験者でも苦手な人が多い部類だ。加えて試合形式への指摘が鋭い。「3本先取しないと試合が終わらない。現代格ゲーは2本先取が多いだけに長い!」
Metacriticのユーザーレビューでは、ストーリーモードにシネマティックなカットシーンが乏しい点、キャラクターバランスへの疑問が挙がっている。過去のマーベル格ゲーと比べてゲームプレイが単調だという指摘もある(Metacritic)。入門しやすさと引き換えに、手触りの濃さが薄まったと感じる層は一定数いるということだろう。
Steam 43%の正体
ここからが本題だ。
Steamのレビューは8月9日時点で好評率43%、レビュー数2,065件。ステータスは「賛否両論(Mixed)」。Steamの評価はプレイヤーが投稿した「おすすめする / しない」の二択で決まるため、内容と技術的問題が同じ一票に潰される。ゲームの評判は悪くないのに、なぜここまで下がるのか。
否定レビューを読むと、争点は3つに集約される。
1. PC版のパフォーマンス
同じPCで『ストリートファイター6』や『鉄拳8』は60fps安定で動くのに、本作だけカクつくという報告が複数ある(GamesRadar+)。冒頭で引用したレビューの続きにはこうある。「Either the netcode or the poor performance makes the online play very bad, with rollback spikes. There’s also the easy anticheat and all of sony sdks that use a lot of resources(ネットコードかパフォーマンスのせいでオンラインがひどい。ロールバックが跳ねる。Easy Anti-CheatとソニーのSDK群がリソースを食っている)」。
別のレビューはそもそも起動できないと訴えている。「The anti cheat leads into a completely black window, and my CPU being clocked to hell and back(アンチチートが真っ黒なウィンドウを出すだけで、CPUだけが回り続ける)」。
2. PSNアカウント必須
Steam版でもオンライン機能の利用にPlayStationアカウントとインターネット接続が必要だ。Steamストアページにも明記されている。アカウント作成は無料だが、PSNが提供されていない国・地域のユーザーはオンライン対戦に参加できない。PC Gamerはこの構造を「forced logins(強制ログイン)」と表現している(PC Gamer)。
3. Linuxで起動しない
採用されたアンチチートがLinuxに対応しておらず、Steam Deckを含むLinux環境では起動自体がブロックされる。あるユーザーはこう書いた。「I’d love to say this is an amazing Marvel game, but it does not work on my $2,200 Steam Machine, or anything Linux for that matter(素晴らしいマーベルゲームだと言いたいが、2,200ドルのSteam Machineでも、Linuxでも一切動かない)」(TheGamer、2026年8月7日)。
3つとも、格闘ゲームとしての出来とは別レイヤーの話だ。Steamの43%は「つまらない」の43%ではなく、「動かない」の43%に近い。
PS5側にも波及している
PC版の問題はPS5プレイヤーにも影響が及んでいる。
Push Squareによれば、一部のPS5プレイヤーがクロスプレイをオフにし始めた。理由は明快で、「対戦相手が常時フレーム落ちしているとロールバックネットコードの一貫性が損なわれる」から(Push Square、2026年8月7日)。
格闘ゲームのロールバックネットコードは、通信の遅れを埋めるために相手の入力を予測して先に処理し、実際の入力が届いた時点で状態を巻き戻して修正する仕組みだ。相手側のフレームレートが安定していることが前提になっている。片側のプラットフォームだけ描画が不安定だと、遅延やキャラクターのワープが対戦の質を直撃する。PC版の最適化不足がPS5版のマッチング体験にも波及しかねない、という構図だ。
アークシステムワークスは公式に「We’re aware that some PC players are experiencing performance issues. The team is actively investigating these reports.(一部のPCプレイヤーがパフォーマンス問題を経験していることは認識しており、チームが積極的に調査している)」と表明している。
発売日には大型のデイワンパッチも配信された。CPU使用率の低減、オンラインの安定化、入力遅延の軽減、グラフィック設定の修正などが含まれ、PS5側にも入力遅延の緩和が入っている(EventHubs)。それでも改善が追いついていないというのが、発売翌日時点の評価だ。
2026年8月9日時点でSteam版は「賛否両論」評価です。否定的なレビューの主な理由はゲーム内容ではなく、パフォーマンス・アンチチート・PSNアカウント必須に集中しています。Steamには購入から2週間以内かつプレイ時間2時間未満であれば原則として返金を申請できる制度があります。購入する場合は、早い段階で自分の環境で問題なく動くか確認しておくのが安全です。返金の可否はValveの規定と個別判断によるため、最新の条件はSteamの公式ヘルプで確認してください。
光と影
光
- アークらしい映像表現: アニメ調と3Dの質感を両立した描画。アメコミを意識したUI演出
- 初心者が試合を成立させられる: 弱・中・強の3ボタン、連打でコンボがつながる設計
- アシストの自動最適化: 控えメンバーが状況に応じた行動を自動で選ぶ
- オールスターの吸引力: スパイダーマン、ウルヴァリン、Dr.ドゥームらが1画面に並ぶ
- PS5版は比較的安定: パフォーマンス面の苦情はPC版に集中している
影
- PC版のパフォーマンス: SF6や鉄拳8が動く環境でもカクつく報告が多数
- Linux完全非対応: アンチチートがブロック。Steam Deckは想定外
- PSNアカウント必須: PSN未提供の国・地域は実質プレイ不可
- ボタン数が多い: 4人チーム制の代償として操作が複雑
- 3本先取の試合が長い: 2本先取に慣れた層には冗長に感じられる
- メタスコア未確定: 8月9日時点でレビュー集計が完了していない
買うべきか、待つべきか
自分(電脳狐影)はまだ本作をプレイしていない。ここまでの内容は各メディアのレビューとユーザーの声をまとめたものだ。そのうえで、いま買うとしたらこうする。
PS5を持っているならPS5版を買う。 クロスプレイは一旦オフにして、しばらくPS5同士で回す。パフォーマンスの苦情がPC版に集中している以上、対戦の質を優先するなら選択肢は一つしかない。
PCしか環境がないなら、今週は待つ。 7,980円は高くはないが、ロールバックが跳ねる格闘ゲームに払う額としては安くもない。『ストリートファイター6』や『鉄拳8』が60fpsで動く環境でもカクつくという報告が出ている以上、スペックで殴って解決する話ではなさそうだ。アークシステムワークスは調査中と公表しており、デイワンパッチも既に一度入っている。次のパッチでSteamの好評率がどう動くかを見てから決めても、失うものは少ない。
Steam Deck狙いなら現時点では見送るのが無難だ。 アンチチートが対応するまで起動すらしない。
過去にも同じパターンはあった。『Halo: Campaign Evolved』はSteamで賛否両論スタートを切ったし、『アサシン クリード IV ブラック フラッグ リシンクド』はDLC炎上から評価を戻している。技術的な問題が主因の低評価は、パッチで回復する余地がある。逆に言えば、慌てて発売日に飛び込む理由も薄い。
格ゲーとしての骨格は、複数の評価者が同じ方向を向いている。あとは動くかどうかだけだ。
本記事は2026年8月9日時点で公開されている各メディアのレビュー、ユーザーレビュー、公式発表をもとに構成しています。筆者自身のプレイ体験に基づくレビューではありません。記事中の英語引用は原文を併記のうえ、筆者が日本語訳を付しています。不具合に関する記述はユーザーからの報告および各メディアの報道に基づくものであり、すべての環境で同じ症状が発生することを示すものではありません。Steamのレビュー評価・好評率は日々変動します。価格は執筆時点の税込価格であり、セールやエディション改定により変更される可能性があります。動作環境・不具合の状況はパッチ配信により改善される場合があります。「MARVEL」「MARVEL Tōkon: Fighting Souls」はMARVEL / Marvel Characters, Inc. の商標です。「PlayStation」「PS5」はソニー・インタラクティブエンタテインメントの登録商標です。「Steam」はValve Corporationの商標です。その他、記事中の会社名・製品名は各社の商標または登録商標です。
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